竹本土佐太夫(六代)
三代大隅太夫の門下、明治22年三代伊達太夫。その後摂津大掾門。昭和16年4月没。美声家さらに詞語りとして知られる。四代越路大夫が影響を受けた人でもある。堀江座、近松座で春子と共に大隅太夫を支えた。三代大隅死後は、文楽座に移籍し、三代津太夫が紋下になった後、大正15年9月六代土佐太夫を襲名し、庵に入る。茶を愛好していたことでも有名で書画も数多く残している。レコードは数少ないが、吉兵衛とニッポノホン、キングで出されている。また、その他昭和10年代の個人録音音源が幾つか残っている。
野澤吉兵衛(七代)
明治24年六代吉兵衛入門、初名兵市、明治41年2月4代吉三郎。堀江、文楽座の時、伊達太夫(土佐)の相三味線を勤め、大正15年9月七代吉兵衛を襲名、昭和12年5月六代土佐太夫と共に引退し、昭和17年2月没。