第25回特集は、以前取りあげた<第11回特集 七代竹本源太夫>の音源と<第四回特集 六代竹本土佐太夫>の音源の補足分を聞いていただきます。七代源太夫の音源は、四代仙糸との「国性爺合戦 楼門の段」です。文楽系と彦六系(非文楽系、近松系)の演奏がありますが、これは彦六系の例です。七代源太夫は、今の源大夫の祖父にあたります。また、六代土佐太夫の音源は、四代吉三郎との「壺坂寺」です。壺坂寺は、明治期に二代団平が作曲した傑作です。彦六系出身で、しかも団平の演奏をすぐそばで聞いていた六代土佐太夫が得意とするものです。
音源はレコード1面単位で載せます。旧式の吹込みで補正しておりませんので、ノイズで聞き苦しい点はご了承下さい。テキストとして過去の上演床本、新潮日本古典集成 近松門左衛門集(新潮社)、歌謡音曲集(日本名著全集)等。参考として過去の上演プログラム、上演資料集(国立劇場)、義太夫節の様式展開(アカデミア・ミュージック社)、浄瑠璃素人講釈(岩波文庫)や日本の音楽と文楽(和泉書院)などを利用してください。