太夫・三味線の系譜特集


竹本源太夫(七代)

明治25年六代源太夫門、明治35年から摂津大掾門下へ、昭和10年没。 声量豊かでよく声も通り、チャリ場にも定評がある。特に、笑いは面白く語る。レコードは明治・大正期に四代勝市(勝太郎)とニッポノホンに、そしておそらく大正期から昭和初期に四代豊澤仙糸とニッポノホンやコロンビア等に数多く入れている。その人については八世竹本綱大夫著『かたつむり』に、また、仙糸とのエピソードが武智鉄二著『定本武智歌舞伎 武智鉄二全集 3文楽舞踊』に出てくる。

野澤勝市(四代)

三代勝市門、初代勝太郎、明治44年に四代勝市に、昭和6年没。時代物向きの三味線。レコードは明治・大正期に7代源太夫とニッポノホン盤、昭和初期につばめ太夫(のち八世綱大夫)と組んでビクター盤を残している。八世竹本綱大夫著『でんでん虫』の相三味線に紹介されている。